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神様のような人だと思った…
どんな時も何も言わなくても何でも気付く
まるで空から見ているように
全てを見透かし私が必死になってる時
どうにもならない時には
そっと手をさしのべてくれる
誰より温かい優しい人…
私はそんな神様に恋をした
本当は私は誰かを愛してはいけない…
不思議な力があるかのように
必ず相手は
ダメになっていく
変わっていく
本人のなりたくない人になっていく
弱さや甘えが増えていく
自分で考えたり決めたりできなくなっていく
何もしなくなっていく
そして、それは私の力のせいだと言われる
良かれと思って私がする事は
相手の気付かぬ間に毒へと変わり
相手を毒していく…
毒された本人が気付いた時は
もう私の愛した人ではなくなっている
こんな力…いらない
私がどれだけ気を付けていても
側にいればいるほど相手は毒された
少し離れてみたり解毒剤を探してみたり
それでも、どうにもならず…
きっと誰も愛してはいけないのだと諦めた
神様がいるなら…
どうしてこんな力を私に与えたのか
何度も思った…
周りには相手を幸せにするような力など持ってるものもいるのに…
どうして私は、こんな力なんだろう…
もしかしたら、他の人にもデメリットがあるのかもしれない…それでも、私にはメリットもない…
誰も好きにならなければ問題はない…
普通に周りといられるのだから
この力にすぐには気が付かなかった
初めて好きな人が出来た…
その人と両思いになり、一緒にいた
幸せだったのは最初だけ…
彼の力は…肉体の丈夫さだった
それなのに、一生治らない病気になった…
その時は、互いにどうしてか分からなくて
一緒に悩んだ…側にいればいるほど悪化して
その力を失った彼は、それを見られたくなくて私に別れを告げた…
次の彼の力は…人の上に立ち、正しい判断や助言を的確に出来き、どんな難題もこなす力を持っていた
それなのに、間違った判断と助言をしてしまい大事な友達を亡くした…
その時も、どうして力が使えなかったのかと彼の話を聞き、私が支えれば支えるほど、彼は自分の力を信じられなくなり、人の上に立つ事も判断する事も助言する事もやめた…
そして、私といるという判断も間違っているかもしれないと不安になり別れを告げた…
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