Case4 思春期の子供達に悩む主婦43歳

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こんなはずじゃなかった。 一生懸命愛情をもって育ててきた。 なのに何故こんなにも冷え切った夕食をしているのか、目の前に家族がいるのに。 私、鈴木恵子はそろそろ40も半ばになった。 子供は二人。 上が高校生の男の子、下は中学生の女の子。 夫は大手銀行勤務、私は専業主婦、戸建ての持ち家もある。 端から見えれば素晴らしいほ理想的な家庭に見えるだろう。 私はもともと看護師だった。 高校卒業後専門学校に通い、就職もしてまだまだ駆け出しだった時、受け持った入院患者の一人が今の夫だった。 熱烈に交際を申し込まれ、相手は銀行マンということもあり周囲は私を皆羨んだ。 私は結婚してすぐ、あんなに憧れてなった看護師を辞めることになった。 夫の転勤が理由だ。 銀行に勤めていると聞けば、一見収入が高く気楽なイメージもあるが、転勤が頻繁で想像以上に大変だった。 酷い時は2年も居ないで引っ越した。 まだ夫婦二人だけでいるなら転勤するのも身軽で良かった。 子供が出来ての転勤は本当に大変だった。 子供は二人も恵まれたが、子供達も大変だった。 上の子は通った小学校が4つある。 子供達はそれでも適応能力があるのか、その場その場で友人を作れた。
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