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「私だって自覚してるわよ」
「そっか。それが悪いとは思ってないけど、わざとそうしてるのかと思った」
友人の言葉に私は苦笑いして言葉を続ける。
「昔から相手の方から寄ってくるから、それで良いのかなって思ってたんだよね」
「多くの女性を今敵に回したからね」
「いや、だってそうだったし」
そういうとギロリと睨まれ、思わず顔を背けた。
「私も婚活中で偉いことは言えないけどさ、こっちは普通のルックスだから、仕事が忙しくて出会い所じゃなかったと言えば、東京ならこの歳でも全然平気なのよ。
でもさ、麗華は美人でどうみても男がほっとかないことくらい誰だって分かる訳よ。
それが未だ独身って事は、理想高いんじゃないかと思って新しい男は手を出しにくいんだと思う」
「別に理想高くなんて無いわよ」
「でも今まで社長だのなんだのと付き合って散々贅沢味わっておいて、急に庶民と付き合えるの?」
「なんか勘違いしてるけど普通の人とも付き合ったことあるよ?」
「どんな人?」
「え、大学生」
「それって大学生の時に大学生と付き合ってたってことよね?まさかその歳でめっちゃ年下の大学生と付き合っていたというのじゃないわよね?」
「そりゃそうよ、大学時代の話し」
「それは含めるな」
真顔になった友人に厳しい声で言われ、私は不満そうな顔を浮かべてしまう。
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