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既に二人でうんざりして、私は婚活中の友人に電話をした。
『あー!その上から目線男、私も会ったわ!』
『は?!』
『全然プロフと違うのよねー。
私が会ったの、多分一年前よ?
まだそんな事してるって相当まずいわよね』
「サイトの運営側に連絡した方が良いんじゃない?」
『例えば金をだまし取られたとか、セクハラされたとかじゃないから、送っても無視されると思うわよ?』
「十分迷惑な人間だと思うけどねぇ」
『で次がそんな男だったと』
「もうめんどくさくなった」
『うーん、二連続で酷いハズレに当たったのね。
全員が全員じゃないし、まずはまだやってみたら?』
「なんか砂金でも探してるみたいね、膨大の土砂の中から」
『やめてよ、私も泣きそうになるじゃない』
お互いため息をついて会話を終えた。
何だか、自分の価値が酷く落ちた事を痛感させられた。
それは私にはとても恐ろしくてどうしたら良いのかわからない現実だ。
まだ私なら待ってれば、と思っていたけれど、そうしていれば時間だけが経っていくかも知れない。
怖い。
ずっと華やかだった世界から、どんどん私は遠ざけられていく。
よく考えてみたら、男性と沢山知り合っていたくせに、私の為を思って注意してくれた人なんていなかった。
男性から見てこんな今の私はどう写っているのだろう。
今までの手段が使えないのだ、通じないのだ。
安易にネット婚活なんて初めてみたけど、この方法は合っているのだろうか。
わからない、やっぱり怖い。
私は部屋で泣きそうになっていた。
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