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私には中学の頃から何かにつけ一緒だった、いわゆる親友がいた。
彼女は自由奔放、私は真面目。
そんなある意味凹凸な組合せが、長年上手く行っていた秘訣なのかも知れない。
お互い同じ高校に進学し、大学は別々だった。
でも大学に入っても、だいだい2ヶ月に一度は地元で会っていた。
お互い実家暮らし、家がまだ近いからマメに会えていたと思う。
彼女は誰とでも仲良くなる性格なのだが、本命の男性には何故か奥手だった。
好きな人が出来ると真っ先に私に報告し、相談してきた。
私の方がむしろ交際経験なんて無いに等しいのに、少しでも力になりたくて必死に相談に乗った。
成功した、失敗した、告白された、全て彼女から報告が来た。
離れていても、彼女の行動が手に取るようだった。
就職をした。
私は公務員、彼女はとある企業の営業だった。
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