三、悔恨に寄せるセレナーデ

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 思いなどというものは、それがどんな種類であろうと俺の一部であり、善悪の対象ではない。自分の台詞が、今、正しく自分に返ってきた。  ようやく、言葉が心に触れた気がした。  俺は、死ぬまで生きるだろう。あの方への思いと共に。  それが全てだ。  そして、それだけのことなのだ。  俺が苦しもうが悲しもうが楽しもうが、そこに大した違いはない。あの方が俺の隣にあった当時から、それは同じだった。  俺が俺であろうとしてもしなくても、俺は俺でしかなかった。  あの方を思うのも、それを後悔するのも俺以外にありえず、何をどう否定しようと、否定そのものが俺自身となるだけの話なのだ。  この一年、俺が俺でなかったことなど一時たりともない。俺は、俺でしかあり得なかった。  俺は、今ようやく、改めてまた歩き出した。 第三章、終わり
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