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00_前回までのあらすじ
リージェルク帝国の冒険者の最高位、A級ハンターに昇格した19歳の若者、スコウプ・ネレイド。故郷で幼馴染のプライムと結婚し、すべてが順風満帆と思われたそのときに、悲劇が襲った。
目覚めない花嫁。呼吸も鼓動も止まっているが、何時間経っても体温だけは保っている。彼女はまだ生きている、と確信したスコウプは、プライムを抱いたまま故郷の島を飛び出し、帝都へ向かった。
師匠であるクレシュの助力のもと、大病院の院長、大魔導士ケストラー、大聖堂の主教アメリアの治療を受けるが、プライムに変化はない。一時は自暴自棄に陥ったスコウプだったが、アメリアの導きで、教会の総本山がある学術都市オルセンキアへ旅立つことを決める。プライムの身に降りかかる災厄が、女神と人類に仇為す『業魔』の仕業であるとの認定を受ける過程で、治療への道が拓ける可能性がある、とアメリアは示唆した。
院長からは道中にある商業都市ルクシアの医学校への立ち寄りを、ケストラーからはオルセンキアの魔法学院院長への信書を託され、スコウプは帝都を旅立った。
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