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【00:30】
迂回路である幹線道路に入った。
さっきの道とは違い、そこはさすがにスムーズに車が流れている。
ナビに表示された到着時間も問題ない。
大丈夫だ。
俺は安堵のため息をついた。
瞬間、背筋になんともいえない悪寒が走る。
腕には鳥肌が立ち、全身の毛が逆立っているのがわかる。
シクシクと、
不意に、誰もいないはずの助手席から女の泣き声が聞こえた。
またしても背筋がゾクゾクする。
おそるおそる、俺は助手席に目をやる。
すると、いつからいたのか。
助手席には半透明の女が、血まみれで、そして俯き加減で座っていた。
……なに、コレ……?
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