あなたの企画いただきます

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「過去の当社の製品を調べてみましたが既存商品のパッケージを多少変えるだけとなっています。これでは今のニーズに対応することが出来ませんので、今回はチョコそのものを」 「はい、ストップ。チョコは手作りだから話さなくていい」  え?え?えーーーーー!どういうこと? それはみんな手作りチョコだから敢えて新しい商品の必要がないってこと?だったらこの会議すら本末転倒じゃないの。いや、そもそも手作りとかやらないでしょ。どうせほとんど義理チョコなんだから適当に買うでしょ。しかも付属品の企画をしてチョコはもはやバーターってことなの?  なんなのこの会議、いや、この会社。お菓子メーカーなのにバレンタインのチョコレートを諦めるなんてありえない!このままでは何の変哲もないチョコレートが販売されてしまう。なんとしてもチョコレートの企画を通さねば。私はもう一度手を挙げた。 「西村ぁ、お前はもういい。やめとけ。趣旨が分かってないだろ」  そう言われて私は撃沈した。  この企画会議が始まり30分程度を過ぎた頃、有馬課長が発言した。 「はい、それでは今出た中から今回も検討していきます。みなさん有難うございました。では、解散」  え? こんなに早いの? というか何も決まってないし、チョコはどうすんのよ。 すると轟陽子が私に話しかけてきた。     
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