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「絃史、はいこれ。」
楠田 優蘭(くすだ ゆうら)は小さな箱を支倉 絃史(はせくら つるふみ)に渡した。
「お!ついに出来たか?どれどれ……」
絃史はワクワクしながら、箱を開けると、中には丸や四角、ハート形をしたチョコレートが収められていた。
「ごめ~ん、間に合わなかったから、それはネオンカカオの実で作ったものよ。」
「間に合わない???」
絃史がちょっと理解できないという顔をすると優蘭はそれを察したかのように言葉を続けた。
「地球では今日は女性から男性にチョコレートをあげる日なんだって。」
「へえ。」
そう言いながら絃史は今日の日付を確認した。
「2月14日か……。」
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