第一部 総理大臣になっちゃった。

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「ふふ、よくご存じですねさくらさん。さすが女優やタレントをこなしながらも有名名門中学校の受験を合格、そして学校の成績も常にトップクラスでこの人生がすでに二週目とも噂されるスーパー中学生だけあります。しかしさくらさん、あなたはご多忙すぎて新聞にはあまり目を通していなかったようだ。実は参政権の年齢制限は先月改正して中学二年生からでも立候補可能にしておいたんですよ。確かに今までの衆議院の被選挙権ならば25歳からなんですけど、今は改正して13歳からになっていたのです。さくらさん、こういう事もあるので、今後は学校の勉強だけでは無く新聞にもちゃんと目を通して置いた方がいいですね」  そうなのか、すでにそこまでお膳立てまでされていたとは。私は新聞はテレビ欄しか見ないから知らなかった。 「つまり今は衆議院は13歳からで参議院は30歳からとなっていますサーティーとサーティンウプププ、いえ失礼、わたし中学生の頃から英語が大の苦手でしてね、英語で13の『サーティーン』と30の『サーティー』てよく似てますから、ププちょっと面白いかなと、ウプププ」池沼さんは私の揚げ足を取れたことですっかり上機嫌になって大人げなく笑った。 「・・・・・・」 「・・・・・・」 「・・・・・・あーゴホン、他に質問は・・・・・・無いようですね。ではさくらさん、ご返答を」  池沼さんは机の上に身を乗り出して来て、うつむいた私の表情を下からのぞき込んできた。 「はあ、あのーそれじゃあそのあの、わたし少し考えさしてもらってもいいですか? その、まだ中学生なんで学校とかもあるし、それにママにも相談しないといけないこととかもありますから」私はママをチラッと見て言った。ママはなぜか目を伏せている。     
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