第一部 第二章 襲撃

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 城へ向かう道中、お妙は尚昭の母と姉は無事なこと、しかし、尚昭の父が深手を負ったことを伝えた。 「火暮と草屋はどうなったのでしょうか」  ここは、水明の城下である。  水谷家やお妙の生家・島川家は、水明領、火上家、加代の岡野家は火暮領、森内家は草屋領にある。 「火暮からも草屋からも、何も知らせは……。今、火暮と草屋がどうなっているかは、わかりませぬ」  祥正の問いにお妙は首を横に振る。 「そうですか……」 「島川の方々は」 「そちらは心配ありませぬ」 「そうですか。良かった」  加代は胸をなでおろした。  城に着けば、どれほどの被害を被ったのか。動ける者より、怪我人の方が多いのではないか。
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