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003.ようこそラフィリルへ-02
ルークは傍らのイリューリアをすっと引き寄せ、両親である国王と王妃に紹介した。
「父上、母上!デルアータの公爵令嬢イリューリア・エルキュラート嬢です」
ルークが、そう言いながらイリューリアを愛おしそうに見つめる。
そしてイリューリアは、ドレスの裾をつまんで少し腰をかがめて頭を垂れ、それは上品に礼をとり挨拶した。
「デルアータ国、宰相公爵が娘イリューリアにございます。憧れのラフィリル王国の国王陛下、並びに王妃殿下に、お目にかかれ光栄に存じます」
王と王妃はイリューリアを見ながら、しばし硬直した。
「え?ルミィ?」と王妃が言葉をもらすと、ルークとイリューリアの後方にいるルミアーナとダルタスが一斉に否定した。
「「違います!」」
「「え?え?え?」」と、国王と王妃がイリューリアとルミアーナを見比べる。
「「えええええ~?!」」
「イリューリア嬢は、先代王の王様の末の妹君で、デルアータの公爵に嫁がれた血族の王女の孫にあたるのですわ!同じ血族の私と似てるのは、そのせいですわね!」と、ルミアーナが、楽しそうに二人に告げる。
二人の驚愕の顔に思わず笑みの漏れるルミアーナである。
「「おお(まぁっ)」」
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