友人(キアラン)

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友人(キアラン)

 トレヴァーとの関係は心地よいものだった。  結局酔い潰れた所をウルバスが運んでくれたらしく、恥をかいてしまった。当然、謝罪と礼はしたのだが。  それからわりとすぐに、またトレヴァーと話す事があった。  話していくうちに、共通点が多いことが分かった。彼の家族構成と自身の家族構成が一緒で、共に妹が大事だった。 「初めてですよ、妹溺愛ってバカにしない人!」  嬉しそうで、無邪気とも言える笑みを見せるトレヴァーはとても素直だ。言葉に嘘がないのが伝わってくる。  ラウンジの一角、トレヴァーは酒を、キアランはアルコールの入っていない飲み物を飲んで互いの話をするのが毎日になっていた。 「妹は可愛いだろ」 「そうですよね! でも他の奴は分かってくれなくて。はいはいって感じで」 「いないから分からないんだ」  互いに共通の話題があり、妹自慢をしては「わかる!」と言っている。  そこから始まって、互いの話にも触れているのだ。 「たまに家に帰ると真っ先に駆け寄ってくれるのが可愛いところですよね」 「あぁ、歓迎されているのが分かって思わず甘やかしたくなる」     
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