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光が差し込んで、眩しくて目を開けると、いつもと変わらない白の天井が目に映る。
これの繰り返し。
何も変わらない、いつもの朝。
「リツ、朝御飯にしようか。
少し待ってて、今持ってくるから」
ほんの少し首をこくりと動かすと、兄は口角を弓なりに持ち上げ、腰を上げた。
ぎしり
ベッドのスプリングが軋む。
兄が部屋から出ていったあと、
先ほど重なりあった唇に触れる。
そして、ゆっくりと瞼を閉じた。
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