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「お待たせ。今日はリツの好きなリコッタチーズのパンケーキを焼いたよ」
ふわりと甘く芳ばしい匂いが鼻をくすぶった。
身体を起こすと、兄がパンケーキを乗せた皿を手に立っていた。
兄がベッドに腰掛けると、またぎしりとスプリングが軋み、沈んだ。
「口を開けて」
一口サイズに切られたパンケーキが口の中に入る。
「美味しい?」
「うん、美味しい」
そう一言言うと、兄は満足したように頬を緩めた。
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