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「あ、リツ、口の端付いてる」
兄は手を伸ばし私の頬に触れると、顔を近付けて口のすぐ横をそっと舐めた。
「あま……」
顔が離れると、
兄は少し顔を歪ませて私を見つめた。
「甘いのが美味しいのに」
「リツがそう言ってくれるならいいや」
くすりと笑って兄は私の頭を優しく撫でた。
「まだ食べられる?」
「うん、ちょうだい」
「勿論。はい、口開けて」
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