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「おまたせ、衣織」
「全然いいよ、入念に選んでたもんね」
「もう、からかって…。彼にもプレゼントしようと思ったのよ」
「なるほど、じゃあ、帰りますか」
若菜は、私が店長と話したのは知らないくらい、記入に専念していたらしい。少し店内を二人で見た後、私たちも店を出て行った。
出来上がったら、連絡が来る。
それなのに、私はいつ来るかわからない連絡を待つことがもどかしく感じた。
少ししか話していないのに、ふとした瞬間、彼を思い出す。
胸騒ぎのような、恋愛のときめきとは何か違う気がして、私は必死でその不可解な思いを振り払いながら、過ごしていった。
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