二章 恋愛相談

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まだ、姿をみていないのに、何故か胸がときめく。 でも、どうしてだろう。恋のうきうきでもなく、不安の混ざった複雑な感情が込み上げてくる。 奥から姿を現した隆成は、エプロンをつけて、銀縁眼鏡をかけていた。この前は黒縁だったような、いろんな種類を持っているらしい、 「こ、こんばんは」 私はおどけながら挨拶をすると、隆成は余裕のある優しい笑みで迎えてくれた。 「いらっしゃい、この前もきてくれてたよね」 「覚えていてくれたんですね」 その言葉で、私にも笑みがこぼれた。 「何か、石の変更とかありましたか?」 「えっ?」 そうか、ただ顔が見たくてなんていったらあの高校生達と変わらなくなってしまう。 私は何か理由を頭の中で巡らせた。
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