二章 恋愛相談

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「そういうことでしたら、よかったら話聞くよ」 隆成は店の外へ行き、看板をclosedにしてくれた。 「いいんですか、まだ八時じゃないのに」 「もう、平日はこないよ。この時間にお客さんきてくれるの稀だから」 それもそうか、週の中日だし、明日も仕事あると考えたらこないかもしれない。 まだ、45分なのに早めに私のために店を閉めてくれることに、とても嬉しくなった。 「あのカウンターへどうぞ、あんまり座るところなくてごめんね」 そういって、椅子を引いてくれたのは、店奥にあるちょっとしたカウンター席だった。 初めて来た時は、誰かが座っていたのかもしれない。ここにカウンターがあることに気づきもしなかった。 「ああ。ありがとうございます」 私が椅子に座ると、隆成も隣に、少し椅子を離して座ってくれた。
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