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しゃぼん玉、割れた。
クラスメイトは気付いていない。
◇
クラス内のピラミッドの頂点。
クラスの中心的人物。
青春を謳歌することのできる権利を持つ、一握りの中の一人。
宮城ひな、高校一年生。
大好きな友達の話題は、今日も私の彼氏のことだった。
「ひなの彼氏、ほんっとーにカッコいいよね。羨ましいよ」
「そうかな〜?ありがとう」
「うちも友達として鼻が高い!なんて」
高校に入学してからできた友達、唯。
髪をこげ茶に染めくりくりした瞳を持つ女の子。
ノリが良くてすぐに仲良くなった。
「しかもK高でしょ?進学校じゃん。めちゃめちゃエリートじゃん。一体どこで知り合ったのよ?」
「中学が一緒でずっと付き合ってるんだよ」
「ひなは男運ついてるよね~。いい男がいたら私にも紹介してよ」
「りょーかい!唯は可愛いからすぐに彼氏できるよ」
私がそういうと照れたように唯が笑った。
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