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一番近くにいて私を見てくれる人。
それは東雲拓海しかいない。
今さら本当の気持ちに気が付いた。
私は拓海が好きなんだ。
出会いのきっかけがどうであれ、その気持ちは嘘じゃない。
「話聞いてくれてありがと。ねぇ……拓海、私がこの関係終わりにしたいって言ったらどうする?」
「それって、どういう意味?」
彼は面を食らったような顔をした。
「私ね、拓海が好きだよ。本当の関係になりたいの……」
彼は少し驚いてから、いつもの笑顔をつくって言った。
「ひな、俺はその言葉を待っていたんだよ」
拓海は私をぎゅっと抱き寄せた。
優しいぬくもりに包まれる。
私は新たな幸せを見つけた。
もうそれ以外いらない。
拓海がいれば何も必要ない。
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