5 彼女の嘘-2

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次の瞬間、僕らの間にもう一人の人影が写り込んだ。 「ねえ、聡美さん。二次会カラオケだって。行きます?」 総務の石橋さんが、キャメル色のスカートと肩に乗せた巻き髪を弾ませてそう言った。渋っていた聡美さんを遮って、 「僕、行きます」 「珍しいね、折原クン」 「……じゃあ、あたしも行くよ」 上司の酒癖の悪さを愚痴り始めた石橋さんの脇を抜けて、僕はトイレを後にした。
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