5 彼女の嘘-2

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「折原クン、なんだかいつもと違う」 石橋さんが、歌い終えた僕に小さく拍手を送る。 分かってるよ、そうやってかわいい系の女子が僕を称賛するときは大抵腹の底では、 「ないな、こいつ」 そう思っていることくらい。 そして僕は役割を終え、コーラを飲みながらリモコンをいじっていると、聞いた事のあるイントロが流れてきて、 「うまくないけど、これ、大好きなんだ」 石橋さんがそう言ってマイクを握った。
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