5 彼女の嘘-2

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聡美さんがストローの刺さったジョッキを差し出して、ただのカルピスだ、と言って僕にくれた。 「いや、僕、これ飲みます」 僕は聡美さんの手からジョッキを奪い返し、半分飲み干して見せた。 うわ、くっせえ!甘くねえ! 「聡美さん、折原クン、飲めるじゃないですか。心配することないっすよ」 眉を寄せて、唇の隅に煙草をくわえる柳田は、何かのポスターのように色っぽく見えて無性に腹が立つ。
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