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あれから、瀬奈とは連絡を取っていない。
もう終わったこと。
そう思う一方で、僕は、待ってと言った瀬奈を振り切ってしまったことを、どこかで後悔している。
言い訳くらいさせてあげればよかったんじゃないか、と。
僕は自分の情けない顔を見られるのが嫌で彼女の手を振り切ったけれど、本当に余裕のある優しい男なら、きっと、彼女に釈明させる時間を与えてあげたはずだ。
ちっちゃい男なのだ、僕は。
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