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「ううん、寒いから良い」
あ。
じゃ、やっぱり、外が暖かったら開けるんだ。
ちょっとショック。
何の変哲もないベッドと古ぼけたタンス。
そしてその奥にあるのは、一時期ハマっていたフライトシミュレーターゲームのために作ったコックピット風な、僕の特等席。
瀬奈の表情を見るのが、とてつもなく怖い。
「座っても良い?」
「……え、あ、うん」
良いけど、きっとそこは僕の汗だけじゃなくて、きっとあいつらの汗も染み付いているから、相当、やばいんじゃないかと思うのだが。
「すごーい、本物みたい!」
僕の心配をよそに、無邪気に喜んでいる瀬奈。
やっぱりイイ子だ。
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