1 彼女の体温

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それでも僕はこの職場が割と気に入ってはいるのだ。 地元出身のオーナーが多いこの土地で、 賃貸物件を貸し出したいと考える オーナーさんの多くは年配で、 僕みたいな差し出されたお茶や昆布を 喜んで食べるタイプを嫌う年寄りはあまりいない。 僕も、 そうしてたまには自尊心を愛でてやらないと 生きていけない。 年寄りだっていったって異性に褒められると、 やっぱり嬉しい。 尖った靴のやつらには分からないだろうけど。
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