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それでも、
僕はまだしばらく今日の出来事を
あいつらには打ち明けずにいるだろう。
きっと、
数週間はもんもんとしながら。
もちろん、いずれ話すとは思うけれど、
あまりにも不意打ちで、
僕の中でもこの気持ちを整理できずにいるから。
僕の中のほとんどを占めていたあやちゃんの地位が、
瀬奈という一人の少女にいっきにに脅かされる、
今日の出来事は僕にとってそれくらい
革命的な出来事だった。
女の子が、あんなに柔らかいとは、思わなかった。
女の子の腕が、あんなに細いとは、思わなかった。
女の子が、あんなにあったかいとは思わなかった……。
僕の胸の奥に、
じんわりと広がるこの感覚は何なのだろう。
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