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朝礼か何かで、たまたま隣に並んだ時だったと思う。
美紗は屈託のない笑顔を浮かべて、僕の腕と自分の腕を見比べてそう言った。
コンプレックスだった青白い肌をそう言って褒められた僕は舞い上がり、ますます美紗に夢中になった。
それでも、当時の僕がそれ以上のことを望むのは、身の程知らずもいいところで、華やかな美紗とはそれっきり口をきいた記憶がない。
美紗と再会したのは、大学三年のころ。
先輩に連れて行かれた大学の近くの居酒屋で、トイレに向かうところだった僕を、誰かが不意に呼び止めた。それが美紗だった。
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