Tango Down-2

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「娘を自由にしてやって欲しい」 お義母さんのその言葉は、ためらう僕の介錯をするかのように、僕の首に刃を突き立ててきた。 優しい言い方をしながらも、彼女は、いつまでも美紗にすがり着く僕の足もとを見たのだ。 その翌日、帰宅すると美紗が居た。 久しぶり、と僕が言うと、いじわるになったね、と、返してきて、顔をそむけた。 壁に沿わせるように積まれた段ボールを指さして、これは、明日引き取りに来るから、と言った。 「晋弥君のいない時に来るつもりでいるから」 その一言で、タカヒロがまたここに上がることを悟ってしまう僕と、良かれと思ってそれを口にする美紗。     
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