蛇足

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本日数度目の溜息を吐きながら、私──フォールはゲートを弄っていた。 あの後すぐに特殊部隊が私の住んでいる世界へと送られ、無事に件の動物を鎮圧して帰ってきた。 あれがあの世界から居なくなれば空も元に戻るだろう、というのがノアちゃん含め他数名の見解だ。 それは別に良いのだが、問題は思ったよりこの施設の管理がザルだった事だ。 まさか収容対象が脱走している事にすら気付かないとは思わなかった。 もっと管理を強化するようしつこく言ってはきたが、未だ不安が残る。 まあノアちゃんの事だし、何とかやってくれるだろうと思ってはいるが。 眩い光に包まれ、次に居たのは私の家の玄関。 空はどうなっているだろうか。 重たい扉を開け空を見上げ、その瞬間、おぉ、と声が漏れる。 空はいつも通りの、あの青色に戻っていた。
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