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「あのさぁ、俺、吉野が履いてるの似合うって言ったじゃん?だからさぁ、あの、出来ればで良いんだけど見たいかなーって」
多分俺が俺自身をみたら吐き気を催すような目遣いになっているに違いない。でもしょうが無い。ここは慎重に、会社の重要取引先に営業するように。
「俺が履いたのが良いんですか?女の子じゃないから気持ち悪くないですか?」
「いや、似合ってたよ。あんまり見えなかったけどさ。」
そう言うと吉野は箱の中を見ながらうーんと唸った。
「う、でも、なんか恥ずかしいです。なんか、、」
まぁ、そりゃそうだろうな。俺だって普通に風呂とかで見られるのは良いけど、まじまじと見せてくれって言われたらなんかムズムズする。
「じゃああれか、写真撮って送ってくれ」
もう駄目だ。見た過ぎて口が滑った。
「変態じゃないですか!___本当に見たいんですか?」
「あぁ」
吉野はまたじーっと箱付近を見ながら何やら考えている。
「傷つくことは言わないで下さい」
小さな声でそう言うと下着を箱から全て出し、綺麗にならべる。こう見るとちょっとした店っぽい。
「どれが良いですか」
選ばせてくれるのか!
吉野が持っているものは色々な色やデザインがあった。多分LILIAじゃないブランドもある。
うーん。ここは迷いどころだな。
黒も良いけど、なんか吉野はこう、ギャップ萌え的な感じで可愛い方が似合うと思うんだよな。普段冷たいのに中身めちゃくちゃ可愛いみたいな。
あ、今履いている黄色も似合ってたな。ピンクよりすっきりしてるし吉野の正端な顔に似合ってる。
「じゃあ、今履いてんのとかは?」
「え、いや、やっぱり見たんですか?」
「あはは、、すまん」
再び土下座をする松下。
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