彼女は奢ったホットドッグを食べている

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 ケチャップアレルギーか。我ながら適当にも程があるな。そんなものはないし、その他のアレルギーなども持っていない。嘘っぱちだ。  でも、ミシェルが都合よく信じてくれたから良かった。  「ねぇ、ミシェル。今から遊園地でデートしようよ」  「え!」  「ミハイルから誘ってくれるなんて。嬉しい!是非ともお願いします」  「良かった」  ──冗談だろう?つい先週まではずっと断り続けていたのに。僕から誘ってやったデートを全て蔑ろにして。  ああ。まぁ、ようやく効果が出てきたところか。  「ねぇ、キスしてよ」  「いいよ」  ミシェルはすっと僕に唇を重ねてくる。抵抗感は皆無のようだ。  うん。やった。
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