冬ごもりの町で僕らは。

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寂しい。たしかに。それは怖くもある。 誰も大人が起きていない町で、どうやって過ごせばいいのかわからない。 基本は暖房がずっと供給される家でひたすら眠る。 冬眠する種族である「冬民」は冬前に食料をひたすら摂取し、時期がくれば個人差があるが眠る。 町ではその間、自分のコピーロボが代わりに生活をする。だから、町としては機能しているのだ。 春になれば、人々は自然に目がさめる。 「一緒に、眠る?」 冗談めかしてチャマに提案してみた。 チャマは大きな目をさらに大きくして、こっちを見た。 一緒に眠る? はこの町にとっては告白も同然。
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