救いなき街

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「エミの家、大きいね」 「うん、お屋敷みたい」 「押すよ」 「うん」 「あっ!おばさん、こんにちは!サキです」 「ヒカリです」 「はい!エミいますか?最近、学校来てないみたいなので、心配して来ちゃいました」 「えっ!?」 「はい・・・はい。わかりました。エミに待ってるって伝えて下さい・・・失礼します」 「エミ、そんなに体調悪いのかな?」 「心配だよね」 「でも、家で安静にしてるみたいだし、そのうち元気な顔見せてくれるでしょ」 「そうだよね!」 「また、先生に会いに学校に来るよ」 「そうそう!エミが珍しく興奮してたよね?」 「私はタイプじゃないんだけど、エミのもろタイプだよね」 「うん、ホント」 「じゃあ、暗くなってきたし、帰ろうか?」 「そうだね、最近物騒だし」 「聞いた?」 「何が?」 「女子校生を狙ったレイプ事件」 「あぁ、あれ?」 「あぁ、あれって!何、その反応?」 「だって、その事件!もう、10年以上前から噂になってるよ」 「えぇ!そうなの?」 「私のお姉ちゃんが通ってる時からだから、都市伝説級だね」 「そうなんだ!どおりで、SNSで話題にもならないし、警察とかマスコミが動かないわけだ」 「そっ、だから気にしないほうがいいよ」 「そうかな?だって、私達かわいいから狙われちゃうかも」 「その心配!? でも、確かに大事かも」 「でしょ!?」 「ほら、心配してくれてる男が1人。ほら、あそこ」 「あっ、先生じゃない?」 「ボディーガードには、向いてないかもしれないけどね」 「確かに!」 「せんせ~い、こっち、こっち」 「せんせ~い!何してるの?」
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