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人生でたった一人忘れらないひとがいる‥。 彼女は中学生の時の同級生。 俺は大学を辞め、仕事をはじめ気がつけば30才をすぎていて、もう、どこにいるかもわからない彼女への気持ちも次第に薄れてきていた。 そんなある日、友人にSNSをすすめられた。 きけば会員制のSNSで紹介がなければ入れないという当時では珍しいサイトだった。 そのサイトには自分とおなじ中学のコミュニティもあった。 しばらくして、ひとりの同級生らしき女性から連絡があった。 森君? 森君だよね。 私、わかるかなぁ。公子。 勿論すぐにわかった。 ああ、わかるよ。 俺は嬉しさを抑えクールな男を演じた。 それからなんどかメールを交わし、彼女は大阪に住んでいた。 7才になる息子と、旦那と。 俺も結婚していたし、幸せそうな彼女の写真になんだか嬉しくなった。 それから彼女は俺のお店に食べに来たい、と何度もいうようになったが、会うのが恥ずかしくて断っていた。 それから半年がたち、みんなでなら会えるかなと思い 俺は同窓会をひらくことにした。 そして、同窓会をひらいたが彼女は来なかった。 当日、息子が風邪をこじらせてしまってこれなくなってしまったからだ。 残念だったが、少しほっとしていたのかもしれない。 その年の年末、彼女の日記にこうかきこんだ。 今年は店も変わって心機一転頑張ったよ! やり残したことといえば公子に会えなかったことだな(笑) それからしばらくして、公子からのメール。 今度仕事で梅田にいくんだけど森君のお店に食べにいってもいい? 俺は二つ返事で、いいよ! 15年ぶりに公子に会える。 胸が踊った。
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