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「あーすみませんすみません。もうやめますから。レッドはキリカ様にぞっこんですよー」
「......は、はん!敵の女に惹かれるなんて馬鹿な男!」
キリカは腰に手を当て、小馬鹿にするように胸を張る。
言葉とは裏腹にその顔は嬉しそうに紅潮していたが。
「ちょろい」
「ん?」
「いえなんでも。それより今から間に合いますか?」
時計の針は22時を回る。
残された時間はあまり多くない。
「手伝いますから早く作ってしまいましょう」
「......!松坂!持つべきは心優しい部下ね!」
もはや好意をごまかさずに喜ぶキリカ。
常日頃からこのぐらい素直であれば、可能性は高いのに。
松坂は思った。
こうしてチョコづくりを再開したキリカと松坂。
しかし、彼は知らなかった。
これが悪夢の始まりだということを。
次回「チョコレートによる殺人」。
キリカはチョコを渡せるのか!?
続く......?
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