風邪引き

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「どこ……きっちゃん……」  自分の声で目が覚めた。 「はっ――」  また変な夢を見ていた。彼と食事に行く夢だったのだ。  確かにいきなりプリンを頼むなんて変な話だ。ずいぶんわがままだったなと思う。  外は明るくなりかけていた。  まだ頭が痛くて、世界が逆方向に回り始めたように気持ちが悪い。熱は引いていない。  夜が明ける頃ということは、職場への連絡はもう少ししたらでいいだろう。  目を閉じて、もう少し外が明るくなるのを待った。
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