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ステータス確認の後は部屋発表だった。
唯人と同じ部屋になった。
そのときあった唯斗君かわいそうコールはまた先生によってとめられた。
その後俺らが使う設備を一つずつ回った。
図書館、訓練所、装備庫など10ほどの施設を紹介されたところでチャイムが鳴る。
学校かよ。
大広間での夕食も俺はさっさと一人で終え部屋に帰ってベッドにもぐりこんだ。
なんで、なんで。
この疑問がずっと俺の頭の中をさまよっている。
こっちに来てから運の悪いことしか起きてない。
帰りたい、今頃になって俺の中にその願望が持ち上がってきた。
いや帰りたいわけじゃない、このクラスから逃げたい。
この針のむしろのようなクラスから逃げたい。
まともな友達もいないこのクラスから逃げたい。
じゃあ、
逃げればいいじゃん。
逃げてバグを見つければいいじゃん。
俺の頭の中にポンッという効果音が付きそうなアイデアが浮かんだ。
いや、そんな簡単なわけない。
ファンタジーだと弱者のまま外に出たら、すぐ殺される。
殺されないようになってから動けばいいじゃないか。
殺されない基準がわからないだろう。
情報収集は案外簡単にできるんじゃないか。
ほら、さっき図書館にも行ったし、食事してる人との交流でも情報が得られるんじゃないか。
無理だろ……。
すぐ否定したものの、よく考えてみると別にそこまでひどい案ってわけでもなさそうだ。
しばらくここにいて強くなったらここを脱走しよう。
でも脱走したあとどうする?
バグを探して異世界旅行すればいいか。
そう、ここは俺の得意分野ファンタジーなんだから、きっちり楽しもうじゃないか。
よし、そうと決まればさっさと行動だ。
夕食後は自由時間って言ってたよな。
それで消灯までには3時間くらいあるなら……。
俺は王立図書館に向けて走り出した。
まずはここにおける魔法に関してだ。
調べたいことがたくさんある。
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