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「大丈夫?寒かったね。もう。大丈夫だからね」
ようやく開いた目に、ぼんやりと見えたのが、彼だった。
「僕が守るよ。もう、大丈夫だからね。よく頑張ったね」
(ありがとう・・・)
それが、声になったかどうかは分からない。
だけど、彼は私を柔らかい毛布にくるみ、
暖かいベッドに入れてくれた。
「一度、閉めるよ」
そして、ベッドの天蓋を閉めた。
「安心して、君は、もう家族。これから一生、僕が守る」
天蓋の外から、彼の柔らかい、毛布と同じく暖かい声が聞こえる。
あたしが、彼を好きにならない理由があるだろうか?
あたしは、毛布の暖かさと、ずっと話しかけてくれる彼の柔らかい声で
眠りへと落ちていった。
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