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「え!嬉しい!バレンタインって、海外だと愛する人に男の人が贈り物するんだよね。
あけていい?」
うなづく俺。
リサは、いそいそと箱をあけると、目を見開いた。
「てっきり、チョコレートだと思った。かわいい!猫だぁ!」
俺は、小さな命をくるんだ毛布をそっとなぜた。
「明日が、殺処分の期限だったんだ。飼い主がこれ以上増えても面倒みきれないって
持ち込んだって聞いて、頭にきた。こんなに小さくて、目だって開いてるかどうかなのに。
飼い主が持ち込んだから、殺処分までが早いんだってさ。リサに相談なく、ごめん」
リサはゆっくりと横に頭を振った。
「家族が増えたね!ありがとう。小さな命と、あなたの優しい心をくれて。
私、ママになるんだね!病院は明日連れて行くとして、名前決めなきゃ!
あ、2月14日にうちに来たんだから、チョコはどう?」
「いいね」
ぼくたちは、二人で笑った。
にゃぁ、と、か細い声でチョコも鳴いた。
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