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怒りに満ちたみんなの視線が川合奏くんへとむけられる。
「ぼ、僕じゃないよう~。」彼は今にも泣きそうな顔で訴えた。
まずい!まずい!今にも爆発寸前だ!このままでは彼が攻め立てられてしまう。
それだけならいいが、もし彼が恐怖のあまり嘘の自白なんてしてしまった日には、これからの学校生活いじめの対象になりかねない!
「待つんだみんな!!これは犯人の罠かもしれない!!」
その時だった!ふとしくんの悲鳴にも似た声が響いた。
「高杉くんのチョコがー!!」
駆けつけるとそこには先ほどの挑戦状と同じカードがあった。
『探偵くん、犯人は見つかったかな?高杉くんのチョコも二つほどもらっていくよ。』
すると、ゴミ箱へ一目散に駆け寄るふとしくん、血相を変えてあさり始めた。
「あった!!」彼が持ち上げたのは、無残にも空っぽになった可愛らしい袋と縛っていたチョコまみれとなったワイヤータイだった。
彼は悔しさのあまり先ほどまでゴミ箱に入っていたチョコまみれのワイヤータイをしゃぶろうとした。
「やめるんだ!!」間一髪、数人の男たちに抑えこまれた。
「放せー!!オレはチョコをしゃぶるんだー!!」
よすんだ!と高杉君、その手には新たなるチョコ……。
「まだある。一緒に食べよう。」
「おおおおお。」
高杉くん……僕にもくれ……。
それよりも……とツトムくんが川合奏くんを指さした。
「犯人は彼で決まりか!?」
「それはないと思う。」ここで以外な人物が声を挙げた。ふとしくんだった。
「奏くんは甘いものが大の苦手でいつも給食のプリンをオレにこっそりくれるくらいだから。」どうやらマブダチだったようだ。
みんな奏くんに謝った。
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