これは全部、あのコの所為

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ネス視点 帰り道。リュカと他愛もない話をしていると 突然ザァァァァァァッと音を立てて雨が降り出した リュカ「わわ…っ!雨……あ、傘持ってない…」 ネス「と、とりあえず僕の家ここから近いから、行こっ!」 リュカ「は、はいっ」 ────────────────── ……無事に家に着いたのは良いけど… リュカ「お邪魔しま…くしゅんっ」 ネス「あ、ごめんっ!寒いよね、どうしよどうしよ…」 リュカ「気にしなくて大丈夫ですよ。慣れてますから」 ネス「だ、ダメだよっ。とりあえずこれっ。着て!」 そう喋りながら、リュカにタオルを羽織らせる こんなんじゃダメだ。もっと温まる方法………あ! ネス「リュカ!温かい飲み物飲もう!ココアとか」 リュカ「そんな、申し訳ないですよ…僕なら大丈夫ですから!」 ネス「だーめ!リュカの体が大事だしさ」 断ろうとするリュカをよそに、ココアを作りにキッチンへ行く …上手く作れるかな…実を言うとココア1、2回しか作ったことない リュカ「あ、ちょっと待って下さいネスさん!それなら僕も手伝います」 ネス「て、手伝ってくれるの!?ありがとう。リュカ」 リュカ「…はいっ!僕こう見えて料理得意なんですよ?」 ネス「え、そうなの!?リュカの手料理食べてみた……」 …しまった……思ってた事口に出ちゃった… あ、どうしよ気持ち悪いとか思われる…僕の人生終わったかも… 冷や汗を垂らしながらリュカをちらりと見やる リュカ「ネスさんが良ければご馳走しますよ!!今日のお礼という事で」 ネス「へっ…?え、良いの…!?」 リュカ「はい!」 思わぬ返答に素っ頓狂な声を出してしまう え、リュカの手料理食べられる!?…顔にやけそ… リュカ「ご馳走するのはネスさんが初めてですね」 ネス「え、僕が!?初めて…!?なんか嬉し…」 リュカ「えへへ、そうなんです。ネスさんが1番で良かったです…!」 リュカのいつもの可愛い笑顔と1番で良かったという言葉に顔が赤くなるのが分かる やば…可愛い。恥ずかしくてまた無意識に帽子を深く被ってしまう。 リュカ「あ、ネスさんまた顔が赤いですよ…?もしかして…風邪引いちゃった…?」 ネス「いや?そんなこと無いよ!?大丈夫大丈夫!!!」 リュカ「…怪しい…本当に大丈夫なんですか?」 ネス「大丈夫大丈夫!」 リュカ「じーっ…怪しいです…」 僕のことを訝しんでリュカがジト目で見つめてくる あの…顔が近い、です… 頑張って顔を背けていると両手で頬を掴まれる …するとインターホンが鳴り、それが鳴り終わる前にドアが勢い良く開く ???「リュカ!!!!!ここに居るんだろ!?」 リュカ「え…!?兄ちゃん…!?」
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