これは全部、あのコの所為

2/10
前へ
/13ページ
次へ
ネス視点 と、とりあえず、声掛けないと 転校生「本っ当にごめんなさいぃぃ…。僕がしっかり前を見ていなかったせいで…」 …今にも土下座しそうな勢い。 根っからのいい子なんだろう。 ネス「僕もよそ見してたし、謝らないで。ケガとか無かった?」 転校生「ぼ、く……ですか?…だ、大丈夫ですっ…!」 ネス「それなら良かった。ほら立てる?」 そう言って手を差し出す。 転校生「あ、ありがとうございます……!」 素直に手を取ってくれた。その手は物凄く冷たい。 死んでるのって思うレベルで。 ぶつかったから、緊張してたのかな ネス「僕の名前はネス。よろしくね、転校生君」 転校生「あ、僕はリュカって言います…っ!よ、よろしくお願いします」 その時、初めて顔をしっかり見た。しかも笑顔。 金色の髪に綺麗な空のような色をした目 ……可愛い… …え?可愛い??ちょっと、何言ってるの僕!? そう意識した瞬間、顔が火がついたように熱くなる。 リュカ「……ネスさん?どうしました…?」 そう言うと覗き込むようにしてリュカは僕の顔を見つめる。 お願いだから、その可愛い顔を近づけて来ないで… あああ、また可愛いって思っちゃった…っ ネス「なななな何でも無いよ…!だだだ大丈夫!」 リュカ「顔が真っ赤ですが……、大丈夫ですか…?……ちょっと、失礼します…」 リュカは唐突に僕のおでこを手を当てる その手は先程とは違い、暖かい。 ネス「~~~っ!」 顔がさっきより熱くなっていくのがわかる 僕、おかしくなった、の……かな? リュカに会ってから、おかしい。 急に変な事考えるし、顔、熱くなるし、心臓はうるさいし… リュカ「ネスさん、おでこ凄く熱いですよ!?休んだ方が…」 ネス「や、だ大丈夫!もう授業始まるし、い、行くね!じゃあね、リュカ…っ!」 リュカ「は、はいっ!また…っ」 僕は逃げるようにその場を去った。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加