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B「君が売店からC蔵さんの屋敷に帰ってきた時、そのホットドックは既に冷めていた。ケチャップも乾きかけていたね」
A「!!!」
B「C蔵さんの屋敷から売店までは歩いて五分とかからない。いくら真冬の氷点下だからといって、買ったばかりのホットドックが、そんなにすぐに冷めてしまう事はあり得ないんだよ」
A「そ、それは……私が買ったホットドックがたまたま冷めていただけの話で」
B「それはあり得ない。あの売店の売りはオーダーされてからホットドックを作るところにあるんだ。君が買った時、ホットドックは出来立てホヤホヤの熱々だったはずだよ」
A「っ……」
B「おそらく君はアリバイ工作のためにあらかじめホットドックを購入していたんだ。それをポーチの中に隠し持って、C蔵さんの殺害後にさも買ってきたばかりのような顔をして食した」
A「ち、違っ……私じゃない……凶器は!? 凶器はまだ見つかっていないんでしょ!? ほら、私__人を殺せそうな道具なんて何も持っていないよ!!」
B「いや、凶器ならある」
A「え……」
B「今君が身につけているじゃないか」
A「っ!!!」
B「C蔵さんの死因は何か細長いもので首を絞められたことによる窒息死だった。だから君はその真っ白な__純白のマフラーでC蔵さんを絞殺したんだ」
A「……っ」
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