僕は、地球を救えるのだろうか。

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僕は、地球を救えるのだろうか。

 寒空に、雪雲が浮かんでいる。その大地を見渡せば、枯葉の残る木々がある。見える家々の壁は白一色で統一されるため、そのほとんどが、少しグレーがかった塗り壁でできている。旧市街と呼ばれるこの場所は、パスの街という。街の人々は、平和主義者が多い筈だが、問題は抱えていた。  ―あと十年で、煉獄の炎がこの星を燃やし尽くす―  それを本国の未来人に、昨日、通達されたのだ。  この町に、炎の雨が降る。その原因は定かではないが、人々は星を出るしかないのである。  物語の主人公の、二人の兄妹は、滅びゆくこの世界で生まれた。
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