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B心の声:僕は気になる子がいる?
いや、これは『好き』と言った方が正しいのだろう。
この気持ちを伝えられたらどんなに楽か。
どんなに嬉しいだろうか。
けれど、その後の事を考えてしまうと怖くて言えないのだ。
そんな気持ちと闘いながら今日も夕暮れ時にその子と学園から寮までの着たく途中。
その子は僕の事をどう思っているのだろう。
『好き』
『嫌い』
『普通』
『只の幼なじみ』
『友達』
どれ?
それとも、どれにも当てはまらない?
そんなことを考えながら歩いていると。
A:「ねぇ、どうしたの?」
B:「ふあっ!」
B心の声:不意を着かれた。
A:「いつもぼーっとしてるけど、今日は何時にも増してヒドいね(笑)」
B心の声:誰のせいだっ!誰のっ!!
B:「そんなことないよ」
A:「ふーん」
B:「ところで、君は何を食べているのかな?」
A:「んっ?ホットドッグ。他に何に見えるの?」
B:「そういう意味で聞いたんじゃない!買い食いは禁止!!そう校則にも書いてあるだろ?」
A:「ふーん(o・ω・o)もぐもぐ・・・」
B:「はぁ~。まぁ、そんなの君は気にしないだろうし、逆に気にする人の方が居ないくらいだから構わないけど、毎日そんなによく食べるな。肥るぜ?」
A:「なっ?!」
Bの心の声:顔の表情が変わる。
まぁ当然のことだ。
誰も太るなんて単語聞きたくないもんな。
女子なら尚更だろう。
A:「ぅう~・・・。食べ物が美味しいのが悪い!」
B心の声:なんだ?
その苦しい言い分けは?
A:「笑うな!笑うくらいなら半分食べる!!」
B:「っ?!」
B心の声:急に差し出されたホットドッグ。
しかも気になる子が口を付けたもの。
これは願ったり叶ったり?
貰おうと伸びる手が震える。
その時。
A:「ウソですぅ~♪何本気にしちゃって?君に上げる物はありませ~ん」
B:「//////」
B心の声:手を引っ込ませたのだ。
しかも笑っている。
腹が立つ!
恥ずかしい!
顔がすごく赤くなるのが分かった。
こんな顔は見られたくない。
必死でマフラーで顔を半分以上隠した。
相手を見ると満足気にまたしても原因を作ったホットドッグを食べていた。
そんな彼女を見ながら心のなかで呟く。
僕の気持ちはいつか気づいてくれるだろうか?
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