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『死んでもらいます。』
ご丁寧に文末に差し出し人の名前まで記載されていた。
差出人は 蜂屋 汐里と、どこかで聞いたときのある名前だったが、それよりも気になるのは、本文である。
「あの、この意味って?」
「嫌ですね先輩ったら、そのまんまの意味ですよ。」
そう伝えた彼女は、腰から注射器を取り出すと同時にこちらに飛びかかってくるが、俺はとっさに後ろに飛びのけると、玄関のインターホンのちょうど裏側に設置されているボタンを押した。
その瞬間に彼女がいた場所に天井から、タライが落ちてきたのだ。
「アグフゥッ!」
綺麗な顔が上からの衝撃で潰れたかと思ったら、今度は声にならないうめき声を上げて地面に倒れた。
俺は倒れる瞬間に僅かに見えた彼女の下着を脳裏に焼き付けてから、その場から逃げた。
ちなみに色はオレンジで、個人的にはナイスなチョイスだと思う。
しばらく走り、学園に向かう大通りにでると、人や交通量も多くなり、さすがにここでは襲われないと思い、改めて手紙を確認すると、箱の底にも文字が書かれており、どうやったら俺が生き残れるかという内容だった。
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