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文化祭二日目は一般公開日である。校内は人でごった返しており、移動するにも一苦労する有様。大盛況といえよう。
初日に欠席した俺は役立たずだった。せめて前日の分を取り戻したかったが、喋ると台無しになると言われ、看板を片手に客の呼び込みに徹することになった。男子は執事の格好をするのが決まりだが、燕尾服を着て白い手袋を嵌めて……というわけではない。制服のシャツに黒のネクタイを締め、ギャルソン風エプロンを腰に巻くだけ。それで執事のつもりになれという。女子は制服の上にフリルがたっぷりあしらわれたエプロンを身に着けるくらい。髪にも統一性をもたせたいようで、男子は皆整髪剤で前髪をしっかり上げさせられる。女子は一定の長さがあれば三つ編みをさせられるようだ。
額が全開なのは、若干恥ずかしかった。というか、人生において今日だけは前髪を下ろしていたい。そりゃ、前髪の有無でこの顔を隠せるとは思わないが、心持が違う。それでも、俺を見慣れた女子にはさぞ珍しがられ、好奇心を剥き出しにされた。やたらツーショット写真をせがまれる、呼び込みをやっているのか最早分からない。
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